不思議な高校の繋がり

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木曜日に高校の先輩や後輩と飲んだ。

それだけならなんてことのないただの飲み会だけど、今回はただの飲み会ではなかった。

 

 

木曜日、会社で仕事をしていると、11時頃に1つ下の高校の後輩からFacebookのメッセージが届いた。

「今晩、高校のメンバー5人程度で飲むんですけどよかったら空いてませんか?」

 

もともとこの後輩とは高校時代まったく面識がなく、昨年開催された大同窓会(学年問わず卒業生全員が対象)で知り合った後輩。

職場が近く、2,3回ほど平日にランチを一緒に食べたりしてたけど、ここ最近は半年以上会ってなかった。

そんな後輩から誘われたので、飲み会ドタキャンの欠員補充要員だな~と思いつつ、せっかく誘ってもらったことだしと、参加することにした。

 

参加者は、50歳前後の方が2人(男性と女性それぞれ1名)、僕と同世代ぐらいの人が4人、学生が1人だった。

自分以外の参加者6人中、面識があったのは2人だけで、4人とははじめまして。

共通点はただ一つ、出身高校が同じであること。

普通の飲み会ではなかった。

 

このような飲み会に来る人は、偏見かもしれないが、変わり種な方が多い。この中にいると自分は普通の人だなと思った。

とりわけ、2つ下の後輩はとてもパワフルだった。

20代半ばの女性なのだけれど、大学在学中に起業し休学、結婚&出産、現在子育て中&6期目で従業員数名を抱える会社の社長&復学して大学生とのこと。

この経歴だけでも十分パワフルなのだが、話を聞いていてもパワフルさが溢れ出ていて一層面白かった。

また、50歳前後の男性の方も、2社経営されている会社経営者の方だった。

そんなこんなで、お二人の経営者的な話や、50歳手前のバリキャリ女性の話、同窓会の話などで大いに盛り上がった。

 

 

帰り道、学生の子と同じ方面で、電車で「最近就活はじめたんです。今日の話聞いてどうしたらいいかわからなくなりました」と言われた。彼女がそう思うのも無理もないな、と思った。

「今日の話は世の中の就活とは対極的なところにいる人たちの話だったね。今日みたいな話もあるけど、世の中の多くの人は今日の世界とは違うところにいるよ。どっちを選ぶかは自分がどうしたいか次第だけど」

と、偉そうに返事をした。「やっぱり今日の話は偏ってましたよね、そう言っていただけて安心しました」と彼女。

 

次の転職するときは大きめな企業かなと思っていたけど、経営者の話を聞くと経営者も面白そうだなと思い、僕はまたどうしたらいいかわからなくなるのであった。

小川洋子の『妊娠カレンダー』を読んだ

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この前の3連休、小川洋子の『妊娠カレンダー』を読んだ。 

 

妊娠カレンダー (文春文庫)

妊娠カレンダー (文春文庫)

 

 

最近、うまくいかないなと思うことが多いのだけれど、その原因の一つがビジネス書や資格試験の勉強ばかりで、ろくに文学的なものや教養的なものを読んでいないからではと思ったのがきっかけ。

小説ならなんでもよかったのだけれど、好きな小説を読もうということで好きな作家の小川洋子から積読になっていた『妊娠カレンダー』を読むことにした。

 

1991年の芥川賞受賞作。

文庫本には『妊娠カレンダー』のほかに『ドミトリイ』『夕暮れの給食室と雨のプール』も含まれている。

 

『妊娠カレンダー』は、姉夫婦と一緒に暮らす大学生の妹が、妹の視点から、姉が妊娠してから出産するまでの出来事や自身の内面を日記のような形式で書かれている作品。

小川洋子の綺麗であり繊細な文体で、それでいて鮮明にイメージが出来てしまう生々しい描写に惹き込まれる。また、妹の少し悪意のようなものが見え隠れする内面を淡々と描いているのは少し怖さを感じる。

本作に妊娠に対する祝いの描写はない。

初産の場合、意外に妊娠=新しい生命に大して実感がないものなのかなとも思う。あるいは、新しい生命は部外者とでも言えてしまうのか。

姉は自分の赤ん坊について、冷静に説明する。胎児とか腹腔とか性器とか、母親に似つかわしくない言葉遣いのせいで、余計彼女の変形が不気味なものに思える。

胎児の染色体は順調に増殖しているだろうか。彼女の膨らんだお腹の中で、双子の幼虫が連なってうごめいているのだろうか。わたしは姉の身体を眺めながら考える。

 

 

『ドミトリイ』は、主人公である30歳手前の女性が、大学生になって東京で一人暮らしを始める従弟に、学生時代に住んでいた寮を紹介し、入居前後の彼のお世話に楽しみを感じる。入居後も彼のお世話のために寮を訪問するが、そのついでに会話をする寮の管理人であるお爺さんとのやりとりにストーリーが移っていく。

小川洋子はどの作品を読んでもやっぱり情景描写が素晴らしいと思うのだけれど、本作では一人暮らしを始めることに寂しさを感じている従弟に対する主人公の言葉が印象的だった。

 

「そうね。一人で暮らすというのは、何かをなくす時の気持ちに似ているかもしれないわね」

「だけど、一人暮らしでいくら淋しくても、そのせいで哀しくなるわけじゃないの。そこが何かをなくす時とは違うところ。たとえ自分が手にしている物全部をなくしたとしても、自分自身は残るわ。だから、自分をもっと信じるべきだし、一人っきりでいることを哀しんじゃいけないと思う」

 

 

本を読んだ感想を書くのは難しいけど、また月に1-2冊ぐらいのペースで紹介していきたい。

そのために月に1-2冊以上のペースで小説を読んでいきたいと思うのであった。

 

妊娠カレンダー (文春文庫)

妊娠カレンダー (文春文庫)

 

 

悲劇的序曲とエキストラ

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トラを引き受けることになったオケのプログラムにブラームスの悲劇的序曲があった。

今のところ依頼されている乗り番に悲劇的序曲はないのだけれど、悲劇的序曲のエキストラにはとても印象的な思い出がある。

 

 

遡ること数年前。

学生のとき、同じように、トラを引き受けたオケのプログラムに悲劇的序曲があった。

悲劇的序曲とカレリア組曲の2曲乗りを頼まれて、音程とリズムは問題ない程度にまで練習して、初回の練習を待つばかりの状態にしていた。

 

 

当時は、忙しいときやお金が厳しいときは間が空きつつも、1~2ヶ月に一回程度、プロオケで奏者をされている先生のレッスンを受けていた。

週末演奏家の今よりも当時のほうが全然よく弾けていた。

 

レッスンでは、取り組んでいるオーケストラの曲ではなく、基本的には音階やカイザーなどの練習曲に取り組んでいた。

下手な演奏であってもとても褒めてくださるやさしい先生だった。

 

 

そんなときに、エキストラ先の練習の直前にレッスンをすることになってしまい、悲劇的序曲とカレリア組曲の練習にいっぱいいっぱいで、普段レッスンで取り組んでいた練習曲の練習が全然進んでいなかった。

なので先生にお願いしていつもの練習曲ではなく悲劇的序曲のレッスンをしていただいた。

音程とリズムは問題ない程度まで練習していたので、細かなところを色々指摘していただこうと思っていたが、一通り弾いたところで先生から開口一番このように言われた。

 

「全然だめ。この状態でエキストラに来られても迷惑でしかない。」

 

この言葉に続いて、アーティキュレーション、フレーズ感、音色、他にもたくさんのことを指摘された。

当時も決して自分が上手だとは思っていなかったけど、そこまで言われるとも思っていなかった。

 

「たとえわずかな謝礼だったとしても、お仕事として引き受けるんだからプロとして弾かないと」

 

 

それ以降、エキストラを引き受けるときはこのレッスンのことを思い出す。

 

最近はこのレッスンやそれらの言葉の重みを忘れかけてたけど、悲劇的序曲と聞いてまた鮮明に思い出した。

ただでさえ週末演奏家になって当時より下手になっている。

迷惑にならないようにちゃんと練習しよう、と思うのであった。

 

また先生のレッスン受けたいな。

ベローチェ

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ベローチェが好きだ。

ベローチェとは全国に100店舗以上を構えるカフェチェーン店のあのベローチェのことである。

最近は月に数回、ベローチェのお世話になっている。

 

ベローチェの良いところは4つ。

 

①空いていることが多い

こんなことを言うとベローチェの中の人に怒られるかもしれないけど、ベローチェは空いていることが多い。

都心の駅前にあるスタバやドトールに行くと、席が空いていなくてしばらく待つことは日常茶飯事だが、ベローチェは都心の駅前の店舗でも一人ならほぼ確実に座れる。

しかも隣の席との間隔も広め。素晴らしい。

 

②うるさくないことが多い

店舗が静かなことが多い。おしゃれ女子大生の代名詞である某カフェとは違い、客層の年代が高めなせいか、店内がうるさくないことが多い。素晴らしい。

 

③安い

ベローチェのコーヒーは一杯200円。紅茶も210円。僕の好きなロイヤルミルクティーやココアを注文しても、300円とちょっと。とても安くて普段遣いにちょうどいい。

スタバに行こうものなら500円近くかかってしまう。素晴らしい。

 

④フリーWifiがちゃんと繋がる

スタバの抹茶クリームフラペチーノが好きで、スタバにも月に数回行くけど、スタバのフリーWifiはまともに繋がった試しがない。

その一方でベローチェのフリーWifiはちゃんと繋がる。やや遅いときもあるけど、動画を見なければ快適に使える。素晴らしい。

 

⑤ココアがおいしい

ドトールで以前提供されていた甘いココアには大きく劣るものの、まあまあおいしい。素晴らしい。

 

 

良いところばかり挙げると回し者っぽいのであまり良くないところも3つ。

 

①喫煙店舗がある

僕はタバコを全く吸わない。人生で一度も吸ったことがないぐらい。

ベローチェは基本的に喫煙席があることを売りにしている。

ちゃんと分煙されていればいいのだが、たまに全席喫煙店舗がある。良くない。

 

②カウンター席の荷物置き場の高さが低い

ベローチェのカウンター席っぽいところには机下に荷物を入れられるようになっている。

それ自体はとても気が利いている感じで嬉しいのだけれど、その高さが低め。

机のある椅子に座るときは椅子を机の奥まで引いて座りたい僕としては、椅子を引こうとすると足が荷物置き場のところにあたってしまって引けず、机と体の間隔が広くなってしまう。良くない。

 

③クレカ支払い、ICカード支払いができない

108円のお買い物でもクレカで支払う僕にとっては結構致命的。

むしろ、普段の生活では、病院化、友人たちとの飲み会か、ベローチェでしか現金を使っていないと思う。 

 

 

良くないところもたしかにあるのだが、トータルで考えると、とても素晴らしい。

ベローチェ?めっちゃ安いところだよね。」と思われがちなベローチェだが、そのブランドイメージは間違っているように思う。

ぜひベローチェでココアを注文してのんびりしてください。

残業時間

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今でこそ残業時間は月15時間~45時間程度、平均30時間程度だが、職場が変わる一昨年まではかなり長かった。

普通の月は月60時間、少ない月で45時間、多い月で70時間。

月60時間というのは1日の残業時間が4時間弱ぐらい。毎日7時半に会社に着いて、20時半に退社、週1日はノー残業デーという感じ。

 

今思えば、月60時間の残業は、人間らしい生活を送るにあたって限界の残業時間だった。

平日は朝6時に起きて、7時前に家を出て、たくさん働き、21時過ぎに帰宅して、ご飯を食べお風呂に入り23時すぎに就寝。

土曜日は平日の疲れを取るようにお昼すぎまで寝て、午後に洗濯や掃除などの家事をする。日曜日は一日フリー。

平日は仕事以外のことは何もできないが、土日のどちらかは自由に過ごせる。

これが60時間を超え、70時間になると土日にプライベートを楽しむ心の余裕すらなくなっていた。

二度と月60時間超えの生活には戻りたくない。

 

話が前後するが、今の職場に移ってから一番残業が多かった時期の月45時間は、相変わらず忙しいものの、平日に家事が出来るし、疲れを土日まで持ち越さずに土日を2日間丸々自由に使える。

今の職場で平均的な月30時間になれば、平日に何かをする余裕もできる。

月10時間を下回れば、平日を仕事以外のことにも十分に使える。

 

 

幸いにして、仕事以外でしたいことがたくさんある。

楽器の練習はしたいし、資格の勉強もしたいし、友人と会いたいし、twitterもしたければたくさん寝たい。

残業代でお金を稼ぐという発想はほぼなく、残業を極限まで減らしたいなあと思いながら毎日を過ごしている。

今の職場はそこそこそれを満たすことができていてよい。

人は忘れてしまう

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かれこれ一週間近く、結構しんどい体調不良が続いている。

 

始まりは月曜日の朝。朝起きると喉が痛かった。一日中喉の痛みと鼻水、全身の倦怠感があり、夜に仕事関係の会食があったがあまり内容も覚えていない。

翌日の朝、寝て起きても快復へ向かっていなかったので耳鼻科で診てもらった。

実はこの症状は割と慣れっこで、数ヶ月に一度同じように鼻と喉がやられる。

早めに病院にかかると治りも早いのですぐに行くようにしている。

 

前回の領収書を見返すと、前回7月末にも同じ理由で病院に行っていたらしい。

前行ったのは半年ぐらい前かな?と思っていたけど、意外に3ヶ月しか経っていなかった。

3ヶ月前のことを半年前のように思ってしまう。人は忘れてしまうものだな、と思った。

 

いつもなら薬を飲み始めて2-3日もすればよくなって、飲みきるようにと医者や薬剤師さんに言われた抗生物質を飲み切ることを忘れてしまうぐらいだが、今回は6日経って7日目になった今でもあまり体調が良くない。

また、昨日は腹痛になり、トイレで迷走神経反射を起こした。

もっというと、ここ2ヶ月ぐらい腰の痛みもひどい。

 

こういう体調不良が続くと、憂鬱な気分になるし、また、健康でさえあれば他には何も要らないという気持ちになる。

それと同時に、不摂生な生活はやめよう、食事に気を使おう、無理するのはやめよう、仕事や楽器や勉強に余裕を持ったスケジュールにしよう、人にもっとやさしくしよう、健康に感謝しよう、などと思うのだけれど、数日もすれば忘れてもとの生活に戻ってしまう。

二日酔いになったときももう二度とお酒を飲まないと心に誓うが、翌週末にはまた飲み会でお酒を飲んでしまう。

たぶん今回もそうだろう。

人は忘れてしまう。

でも今回こそはそうならないようにとこうしてブログに書き残している。

 

早く体調良くならないかな。

尊敬する先輩と食事に行った

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先日、ずっと尊敬している高校の先輩と半年ぶりぐらいに飲みに行った。

 

先輩の奥さんも知り合いなので、会うときは3人が多いのだけれど、今回は奥さんの仕事の都合がつかず2人で鳥貴族に行った。

お互いの近況を話し、お互いの近況を聞き、お互いの意見を聞く。

 

相変わらず先輩はすごく、また努力し続けており、尊敬の念がまた深まった。

先輩もそれなりに僕のことを尊敬してくれている様子がとても嬉しいが、それに応えていくのはプレッシャーでもある。

 

今までは先輩が目指す人生の方向性と僕が目指す人生の方向性がそう遠くはないところにあったと思っていたけど、今回話していて少しずつ離れていっているように感じた。

先輩は当面、世界の第一線で戦って行きたい。僕も昔はそんな野心もあったが、今はただ豊かでのんびりした生活を送りたい。

 

この考え方の違いが先輩と僕の二人の関係を少しずつ離していってしまうのか、それとも関係なく離さずにこのままの関係でいられるのか、少し怖い。